×
  • HOME
  • 研究活動
  • マイクロプラスチックによるびわ湖と海の汚染解決に向けて微細藻類による実証実験

マイクロプラスチックによるびわ湖と海の汚染解決に向けて微細藻類による実証実験

長浜バイオ大学アニマルバイオサイエンス学科の小倉淳教授が設立した、大学発ベンチャー「ノベルジェン」(滋賀県長浜市)は、びわ湖と世界の海のマイクロプラスチックによる汚染問題を解決するために、滋賀県内の水処理施設運用会社との共同で2020年夏をめどに微細藻類による分解槽でのマイクロプラスチック分解の実証実験を開始します。

世界の海のプラスチックごみは、既に1億5,000万トンと言われ、海洋汚染や生態系への影響が懸念されています。そこに少なくとも年間800万トンが新たに流入していると推定され、2050年には、世界のプラスチック生産量は約4倍になり、「海洋プラスチックごみの量が海にいる魚を上回る」と世界経済フォーラムは警告しています。また、滋賀県の調査では、びわ湖のマイクロプラスチック量は、日本近海の2.7倍もあることが明らかになりました。

こうした海洋プラスチックごみの9割は、陸上で発生し海に流入したもので、海洋プラスチックごみ問題を根本から解決するには、人間が出すプラスチックゴミをいかに海洋に流出させないようにするのかが鍵となります。

そこで、長浜バイオ大学バイオサイエンス学科の小倉淳教授は、マイクロプラスチックを分解する能力が知られている微細藻類に着目し、微細藻類に栄養塩と二酸化炭素を吸収させやすい濃度勾配の決定など、最適な培養条件の確立とプラスチック分解除去効率を測定し、この夏をめどに滋賀県内の企業と共同で水処理施設にマイクロプラスチックの分解槽を追加した実証実験を開始することになりました。

この実証実験を通じて3年後の実用化をめざすとともに、海洋に流出したプラスチックごみの60%以上を流出させている東南アジアでも活用できるように、低価格でごみの分別処理を必要としない、自立型のマイクロプラスチック処理装置の開発もめざしています。

そのため、小倉教授らによるマイクロプラスチックの生物学的処理とともに、ごみの分別処理を必要としない粗処理のための亜臨界水処理装置の開発、取り除いたマイクロプラスチックをペレット化して飼料にしたり、メタンガス発酵させたバイオマス発電により電力を得たりする構想へと発展させ、5つの企業による「Team SBC」を結成しました。この「Team SBC」は、日本財団とJASTO(日本先端科学技術教育人材研究開発機構)、リバネスが立ち上げたプロジェクト・イッカクに事業採択され、2020年度から3ヵ年で総額1億5千万円の助成を受けることが決まりました。

記者会見資料 [PDF]